地質調査・解析

豊富な経験と確かな技術で地盤を探り、
迅速かつ適切な情報を提供します。

インフラ整備に必要とされる全ての施設の計画・設計・施工や斜面災害等の原因究明・対策検討には、地盤情報が不可欠です。
私たちは、施設を支える地盤や斜面の安全性を様々な調査・解析技術と豊富な経験に基づいて評価し、
適切で有益な地盤情報を迅速に提供します。
また近年、予測が難しいと言われる落石や岩盤崩落による災害が多発していることから、
れら災害を予測・防止するための新技術の適用や開発にも積極的に取り組んでいます。

地すべり調査・解析

地すべりは、1つのブロックで活動していることもありますが、
大小様々なブロックに分かれてお互いに影響しあいながら活動していることもあります。
その場合、対策工の方針を決定するためには、それぞれのブロックの活動形態を把握することが重要となります。
下図は、ボーリング、標準貫入試験、弾性波探査等の地質調査に加えて、
地すべり活動前後の地形を比較することによって複数の地すべりブロックの活動形態を解析した事例です。

落石・岩盤崩壊

急崖斜面における不安定岩塊の位置や規模、崩壊機構を把握するために、
クライミング(登搬)調査3次元レーザースキャニングを積極的に取り入れています。
また、落石運動は、不連続変形法(DDA)等の数値解析を用いてシミュレーションし、その結果を対策工の設計に反映しています。

  • 3次元レーザースキャニングによる地形調査結果と推定落石経路

  • クライミング調査により不安定岩塊を抽出

  • DDAにより落石の軌跡と落石速度をシミュレーション

トンネル地質調査・解析

トンネル地質調査では、トンネル計画ルート沿いや坑口斜面の地質構造ならびに岩盤特性を把握しなければなりません。
そのためには、ボーリング等様々な調査を実施する必要があります。
当社では、従来の調査に加え、高精度屈折法地震探査比抵抗法2次元探査等の新しい調査手法も積極的に適用しています。

構造物の
基礎地盤調査・解析

下図は、ボーリング、標準貫入試験、孔内水平載荷試験、PS検層、室内土質試験等を行い、
基礎地盤の分布状況と強度を把握した事例です。

切土の調査・解析

切土の調査では、切土面が長期的に安定である切土勾配を検討することが重要となります。下図は、ボーリング等の従来の調査に加え、
比抵抗法2次元探査高精度屈折法地震探査を併用し、地山の面的なゆるみ範囲ならびに安定勾配を検討した事例です。

電気探査解析結果

弾性波探査解析結果

地質断面

急傾斜地調査・解析

下図は、ボーリング、標準貫入試験、簡易動的コーン貫入試験等を行い、崩壊が懸念される地盤の分布状況と強度を把握した事例です。
この結果に基づいて土留柵工等の対策工を提案しました。

軟弱地盤の調査・解析

軟弱地盤上に構造物を建設する場合、主にその安定・沈下・液状化・透水性が問題となります。
そのため、構造物の種類や土質状況に見合った適切な調査・試験を実施し、
問題点の抽出・検討及び対策工法の検討を行う必要があります。

  • 最小安全率と盛土厚の関係

  • 最終圧密沈下量、盛土高と盛土厚の関係

  • 沈下の時間経過

土壌汚染調査

土壌汚染対策法が変わりました!重金属土壌の対策は設計上の大きな要素です

・改正土壌汚染対策法(平成22年4月1日施行)
  • 土壌汚染の状況を適切に把握しなければなりません!
  • 土壌汚染による人の健康被害を防止しなければなりません!
・改正土壌汚染対策法における土木工事の留意点
  • 実際に土地改変(同一の事業における切土、盛土、仮設ヤードを含む)を行う面積の合計が
    3000m2以上となる場合は土壌汚染状況調査が必要です。
  • 自然的原因により重金属を含む土壌についても調査対策が必要です。
  • 残土の処理費用は工法比較の大きな要素になります。
    上記3000m2以上の土地の形質変更に伴う調査を「法第四条調査」と言います。
・土壌汚染状況調査は「指定調査機関」が従事します
  • 土壌汚染対策法では資格を有する「指定調査機関」が土壌汚染状況調査に従事しなければなりません。
    弊社は指定調査機関に登録されています(環2003-1-735)。

物理探査

地質概査やボーリング調査単独での地質層序・構造の把握が困難な箇所では、物理探査を有効に活用します。
物理探査には弾性波探査(屈折法地震探査, 表面波探査),電気探査等があります。

地質リスクマネジメント

十分な地質調査結果に基づいた設計であったとしても、その地質モデルには常に不確実性が付き纏います。
地質モデルの不確実性は、時として事業の工期・利潤・安全衛生・品質・適合性・環境保全等の
事業コストに対し不利益な方向へ影響します。
このような地質モデルの不確実性や、地質モデルの不確実性に影響を受ける事業損失を「地質リスク」と呼びます。

事業の構想/計画段階で地質リスクを抽出・評価し、着工前に対応方針を取り決めておくことが事業コストの縮減に有利となります。
当社では、事前に把握出来ない地質リスクも含め、リスクの特定・分析・管理・対応(回避・低減・保有)等を提示し、
着工前に発注者側と受注業者側が受け持つコスト負担の境界や基準を設定し、
事業の様々な段階において工事の生産性向上と事業コストの縮減を目指した「地質リスクマネジメント」を提案することが出来ます。

事前調査で把握できないような局部的な地質脆弱部の分布が素因となり、施工中や施工後の維持管理段階で新たな地質リスクが発現し、
結果的に莫大なコストを要する場合もあります。
当社では、新たに発現した地質リスクを分析し、地質リスク管理により、
その現場に見合った形で必要最小限かつ効果的な事業コスト縮減方針を提案致します。

  • 供用開始後に発生したのり面変状

  • 暫定施工中に生じた河床低下と護岸工変状

  • 地質リスクマネジメントのイメージと効果

地質概査

地質及び地盤モデル構築の基礎的アプローチとして専門技術者による地質概査を実施します。
地質概査ではハンマーやクリノメーターを用い,地層や断層の走向・傾斜や地層の性質等を調べます。
地質概査の結果はルートマップとして調査平面図に取りまとめます。

災害時緊急対応

近年の気象状況の変化の影響もあり,豪雨・急激な気温上昇に伴う融雪等に起因する災害が多発しています。
当社では被災箇所の緊急調査を迅速に実施し,被災状況・被災メカニズムを取りまとめ,迅速にインフラの復旧方針を取りまとめます。